共通点探しゲームでチームの距離を縮める研修の進め方と効果
「全員に当てはまること」を制限時間内に探し合う共通点探しゲーム。質問が自然に生まれ、初対面の空気がほぐれる進め方と、研修での活用シーンを解説します。

「自己紹介は一周したのに、そのあとの会話が続かない」と感じたことはありませんか?
研修やプロジェクトの立ち上がりでは、参加者同士がまだ互いをほとんど知りません。名前と所属を伝え合っただけでは、その後の議論で本音が出るところまではいきません。最初の空気が硬いまま進むと、発言する人だけが発言する場になってしまいます。
そこで活用されているのが、共通点探しゲームです。チーム全員に当てはまる共通点を制限時間内に探し出すことで、自然に質問が生まれ、会話が動き出すゲームです。この記事では、そのルールと研修での活用方法を解説します。
共通点探しゲームとは?
チーム全員に当てはまる共通点を、制限時間内にいくつ見つけられるか。ルールはそれだけのシンプルなゲームです。




4〜6名のチームに分かれたら、あとは思いついたことを出し合っていきます。「実は全員に兄弟姉妹がいる」「朝はみんなコーヒー派」「猫より犬が好き」。その場の全員に当てはまるものが1つ見つかるたびに1ポイントで、制限時間は5〜10分もあれば十分です。
肝になるのは、見た目でわかることや当たり前のことを共通点として認めないルール。「全員が社員」「全員がこの研修の参加者」はカウントしません。こうなると、お互いに質問を投げかけて相手の中身を知るしか手がなくなります。
用意するのは紙とペンだけ。4名いれば今日からでも始められて、20〜40分あれば場の空気が変わるでしょう。
研修での活用方法

共通点探しゲームを研修に取り入れるときは、「ゲーム前・中・後」の3フェーズで設計すると効果が最大になります。
フェーズ1:ゲーム前(除外ルールと問いかけの型を伝える)
冒頭で除外ルールをはっきり伝えましょう。「見ればわかること」「この場にいる全員に当然当てはまること」は共通点として数えない、という2点です。この制約があるからこそ、参加者は質問をせざるを得なくなります。ルールが曖昧なまま始めると、数だけが増えて対話が生まれません。
質問の型をひとつだけ例示しておくと、最初の一歩が軽くなります。「休日の過ごし方は?」「子どものころ何をしていましたか?」のように、誰でも答えられて広がりのある問いを1〜2個示すだけで十分です。答えを誘導しないよう、例は少なめにとどめましょう。
チームは4〜6名程度が、全員に当てはまる項目を探す難易度としてちょうどよい規模です。人数が多すぎると共通点が見つからず、少なすぎると簡単に見つかりすぎます。初対面のメンバーを意図的に同じチームにすると、普段接点のない人同士の会話が生まれます。
フェーズ2:ゲーム中(質問の広げ方を観察する)
観察したいのは「チームがどうやって共通点にたどり着いたか」です。ひとりが次々に質問を出して進めるチームもあれば、全員が思いついたことを言い合いながら探すチームもあります。どちらが良いということはなく、その違いが後の振り返りの材料になります。
行き詰まったチームがどう立て直すかも見どころです。「食べ物」「旅行」といった話題を変えて再開するチームは、質問の引き出しを持っています。一方、沈黙が続くチームには「今まで出た話題以外だと、どんなことがありますか?」と声をかけるだけにとどめ、答えは渡さないようにしましょう。
時間の終盤で共通点が急に増える場面もよくあります。最初は慎重に確認していたチームが、途中から「これはどう?」と気軽に投げ合えるようになるからです。その変化が起きた瞬間をメモしておくと、デブリーフィングで具体的に振り返れます。
フェーズ3:デブリーフィング(見つけた共通点を関係づくりにつなげる)
まず各チームに、見つけた共通点をいくつか発表してもらいましょう。数の多さよりも、「これは意外だった」という項目を選んでもらうと、そこから自然に話が広がります。ほかのチームからも「うちもそれ全員でした」という反応が出て、場が一気にほぐれます。
「発見→プロセス→職場への接続」の順で問いを進めましょう。
- 発見を語る:「いちばん意外だった共通点は何でしたか?」
- プロセスを振り返る:「どんな質問をしたときに、共通点が見つかりましたか?」
- 職場に接続する:「普段の仕事でも、相手を知るための質問はできていますか?」
最後に「今日話してみて、もっと聞いてみたいと思った人はいましたか?」と問いかけてみましょう。ゲームで生まれた関心を、研修後の会話につなげるひと押しになります。短いワークだからこそ、振り返りに5〜10分を確保することで、体験が関係づくりの土台として残ります。
共通点探しが生む、3つの変化

変化1:質問の量が、そのまま発見の量になる
共通点は、待っていても出てきません。誰かが問いを投げて、はじめて見つかります。質問をたくさんしたチームほど多くの共通点にたどり着くという結果が、その場ではっきり見えます。
この体感は、日常業務にもそのままつながります。相手のことがわからないのは、相手が話さないからではなく、こちらが聞いていないからかもしれない。そう気づけるのが、このゲームの価値です。
変化2:「意外な一致」が、心理的な距離を縮める
「全員が同じ県の出身だった」「全員が朝型だった」といった一致が見つかると、その場の空気が明らかに変わります。相手を「はじめて会った人」から「自分と同じところがある人」として見られるようになるからです。
役職や所属が違っても、共通点の前では対等です。普段は話しかけにくい相手との間に、小さな接点が生まれます。この感覚が、その後の会議での発言しやすさにもつながっていきます。
変化3:聞く姿勢が、チームの標準になる
全員に当てはまる項目を探すには、参加者ひとりも取りこぼせません。自然と「〇〇さんはどうですか?」という声かけが生まれ、発言の少ない人にも話す番が回ります。
この「全員に聞く」という動きは、そのままチームの会議でも再現できます。ゲームで一度体験しておくと、「誰か意見のない人はいませんか」と声をかけることへの抵抗が小さくなります。
こんな組織・シーンに向いている

共通点探しゲームが特に効果を発揮するのは、次のような場面です。
「研修の冒頭で場が固い」「初対面のメンバーが多く、議論が始まるまでに時間がかかる」というチームに向いています。短時間で実施でき、道具もほとんど必要ないため、本題に入る前のアイスブレイクとして組み込みやすいのが特徴です。
新入社員研修や部署をまたぐプロジェクトのキックオフ、中途入社メンバーの受け入れ時にも活用できます。オンライン会議でもブレイクアウトルームに分ければそのまま実施できるため、リモート中心のチームが顔合わせをするときにも使いやすいゲームです。
まとめ
共通点探しゲームは、「共通点を見つけたい」という動機が、自然に質問と対話を引き出すゲームです。聞いてみる、重なりを見つける、距離が縮まる。この流れを短時間で体験できるため、研修やプロジェクトの入口として機能します。
様々な研修ゲームをオンラインで体験することができます。以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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