ゲーム研修アプリ

ウミガメのスープで質問力と仮説思考を鍛える研修の進め方と効果

ウミガメのスープは、はい・いいえ・関係ありませんの3つの答えだけを頼りに真相を推理する水平思考クイズです。質問力と仮説思考を鍛える研修での進め方を解説します。

原因を探る会議で、最初に出た仮説にチーム全員が引きずられていた、という経験はありませんか?

「たぶん○○が原因だろう」という誰かの一言が、そのまま前提になってしまう。そこから出てくる質問は、その前提を確かめるものばかりになります。本当の原因が別のところにあっても、誰も見にいきません。

そこで活用されているのが、ウミガメのスープです。水平思考クイズとも呼ばれ、はい・いいえ・関係ありませんの3つの答えだけを手がかりに、一見不可解な状況の真相を推理します。この記事では、そのルールと研修での活用方法を解説します。

ウミガメのスープとは?

結果だけが示された短い場面について、回答者が質問を重ねて「何が起きていたのか」を解き明かす推理ゲームです。

出題者は1名。たとえば「男は自動販売機で飲み物を買おうとした。小銭も持っていた。それなのに、何も買わずに立ち去った」という場面を読み上げます。そこに至った理由は伏せられたままです。答えを聞けば誰もが納得できるのに、聞くまではどうにも説明がつかない。この引っかかりが、このゲームの入口になります。

回答者は出題者に質問を投げます。ただし出題者が返せるのは「はい」「いいえ」「関係ありません」の3つだけです。「なぜですか」と聞いても答えは返ってきません。だから回答者は、はいかいいえで答えられる形に質問を組み立てる必要があります。

この制約が、質問の質を否応なく鍛えます。思いつきで聞いていては、いつまでも真相に近づけません。準備は問題を数問用意するだけ。4名から実施でき、30〜60分あれば複数問と振り返りまで行えます。

研修での活用方法

ウミガメのスープを研修に取り入れるときは、「ゲーム前・中・後」の3フェーズで設計すると効果が最大になります。

フェーズ1:ゲーム前(問題を選び、答え方を統一する)

問題選びが最初の分かれ目です。市販の問題集やWeb上には、事件や事故を題材にしたものが多くあります。研修の場では、重い題材は避けて、日常の場面を扱った問題を選びましょう。推理の面白さは題材の重さとは無関係です。

出題者役は、最初はファシリテーターが担当するのが安全です。「はい」「いいえ」「関係ありません」以外を言わないという運用が意外と難しく、つい説明を足してしまうからです。慣れてきたら参加者に出題役を任せると、伝える側の学びも加わります。

開始前には、質問の形だけ説明しておきます。「はいかいいえで答えられる形にしてください」「何問聞いても構いません」。制限時間は1問あたり10〜15分を目安にし、行き詰まったらヒントを出す前提で進めると、場が止まりません。人数が多い場合は、チームごとに順番に質問する形にすると、全員が考える時間を持てます。

フェーズ2:ゲーム中(質問の広がり方を観察する)

序盤に出るのは、細かいことを聞く質問です。「その男は会社員ですか」「季節は冬ですか」。情報は少しずつ増えますが、どれだけ積み重ねても答えには届きません。

流れが変わるのは、大きく切り分ける質問が出たときです。「そもそも、その人は飲み物を買うために自販機へ来たのですか」。この一問で、考えられる可能性が一気に半分になります。誰のどんな質問で流れが変わったかを覚えておきましょう。振り返りでいちばん使える材料になります。

もうひとつ見たいのは、最初に出た思いつきに引っぱられていないかです。誰かが「お金が足りなかったのでは」と言うと、しばらくその線の質問ばかりが続きます。外れたとわかってから別の方向へ切り替えるまでの速さに、チームの柔軟さが表れます。質問はすべて板書しておくと、あとから流れを追えます。

フェーズ3:デブリーフィング(質問のしかたを業務に重ねる)

正解が出たら、まず質問の履歴を振り返ります。「どの質問で一気に近づきましたか」と問いかけると、参加者自身がその一手を特定できます。板書が残っていれば、全員で同じものを見ながら話せます。

「質問→思い込み→業務への接続」の順で問いを進めましょう。

  • 質問を振り返る:「効いた質問と、空振りした質問の違いは何でしたか?」
  • 思い込みを見つける:「途中で、無意識に前提にしていたことはありましたか?」
  • 業務に接続する:「原因を探る場面で、同じ思い込みをしていませんか?」

トラブルの原因究明や顧客ヒアリングの場面と重ねると、学びが具体的になります。「はい・いいえで答えられる質問から入り、範囲を絞ってから詳細に入る」という順序は、そのまま実務で使える型です。時間があれば2問目に挑戦し、1問目の学びが活きたかどうかを確かめると、定着が進みます。

ウミガメのスープが生む、3つの変化

変化1:質問の質が、たどり着く速さを決める

同じ時間を使っても、質問のしかた次第で進み方はまるで違います。範囲を絞る質問を先に投げたチームは、細部から入ったチームより早く真相に届きます。

質問は数ではなく設計だと体験できるのが、このゲームの価値です。会議で「何か質問はありますか」と聞かれて黙ってしまう人も、質問には組み立て方があると知ることで、入り方が変わります。

変化2:思い込みは、人の質問で外れる

自分の頭の中だけで考えていると、最初に立てた前提からはなかなか離れられません。ところが他の人が思いもよらない角度から質問を投げると、自分の前提が見えてきます。

チームで取り組む意味は、そこにあります。一人では抜けられない枠を、他人の質問が壊してくれる。その体験が、人の意見を聞く価値を具体的にします。

変化3:出題者役が、伝える側の難しさを教える

参加者に出題役を任せると、別の学びが生まれます。答えを知っている側は、相手がどこでつまずいているのかが見えません。つい説明を足したくなるのをこらえる時間が続きます。

この感覚は、業務の引き継ぎや後輩指導とそっくりです。知っている人にとって当たり前のことが、知らない人には届かない。出題者役を一度体験すると、教える場面での伝え方が変わります。

こんな組織・シーンに向いている

ウミガメのスープが特に効果を発揮するのは、次のような場面です。

「原因究明の会議で、最初の仮説から抜け出せない」「ヒアリングの質を上げたい」というチームに向いています。営業やカスタマーサポート、品質管理など、相手から情報を引き出す仕事とは特に相性のよいワークです。

研修の中だるみ対策としても使えます。推理そのものが面白いため、参加者の集中が自然に戻ります。オンラインでも実施でき、出題者が画面共有で問題文を出し、質問を順番に受け付ける形でそのまま成立します。チャットに質問を書き込んでもらえば、履歴が残って振り返りがしやすくなります。

まとめ

ウミガメのスープは、限られた答えだけを頼りに真相へ近づく過程で、質問の組み立て方を鍛えるゲームです。前提を確かめ、範囲を絞り、仮説を立て直す。この流れは、そのまま原因究明やヒアリングの型になります。

質問力や仮説思考を扱うワークをどう選ぶか、迷うこともあると思います。そういった場合は、様々な研修ゲームをオンラインで体験することができますので、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

https://smartapelearning.com/contact/

研修への導入を考えはじめたら

「このゲームを自社の研修で使えるか」「どう進めればいいか」といったご相談を、フォームから受け付けています。

研修への導入・ゲームについてのご相談

相談する(無料)

研修サービスの内容を知りたい方

SAL のサイトを見る(別のサイトが開きます)

2 営業日以内にご返信します。